Raspberry PiにEPGStationをインストール

Raspberry Pi 3 Model B+でEPGStation v2がインストール出来たので、あらためてOSのインストールからEPGStationを動して録画サーバとして使えるようになるまでの手順を覚え書き。USBチューナーはPX-S1UDやPX-Q1UD、PX-BCUDを想定してるけど、他のUSBチューナーでも別途ドライバや録画コマンドをインストールして、Mirakurunのチューナー設定を行えば使える。

Raspberry Pi Imagerのインストール

Raspberry Pi OSのダウンロードとmicroSDカードに書き込むために使うRaspberry Pi Imagerをインストールする

Raspberry Pi公式サイトを開き、上部メニューからSoftware→Our software
Raspberry Pi OSのページが開いたら、Install Raspberry Pi OS using Raspberry Pi ImagerからDownload for Windowsでダウンロード
ダウンロードしたRaspberry Pi Imager（imager_1.6.2.exe等）を実行
このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?が出たら、はい
Welcome to Raspberry Pi Imager Setupが出たら、Install
Completing Raspberry Pi Imager Setupが出たら、Run Raspberry Pi Imagerのチェックをはずして、Finish

Raspberry Pi OSのインストール

Raspberry Piにディスプレイを接続せず、SSHでリモート接続して使うので、Raspberry Pi OS LiteをSSHを有効にした状態でインストールする

2GB以上のmicroSDカードを取り付ける
スタートメニュー→Raspberry Pi→Raspberry Pi Imager
このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?が出たら、はい
CHOOSE OS→Raspberry Pi OS (other)→Raspberry Pi OS Lite (32-bit)
Ctrl＋Shift＋Xを押して、Advanced optionsが出たら、Enable SSHにチェックを入れて、Set password for 'pi' userにraspberryを入力して、SAVE
CHOOSE STORAGE→取り付けたmicroSDカードを選択
WRITE
Are you sure you want to continue?が出たら、YES
You can now remove the SD card from the readerが出たら、CONTINUE
Raspberry Pi Imagerのウィンドウを、右上の×で閉じる
microSDカードを取り外す（ハードウェアを安全に取り外してメディアを取り出すは必要ない）

microSDカードの容量は、Raspberry Pi OSだけなら2GBでも良いが、スワップを2GBに増やす場合は4GBが、EPGStationで録画を行う場合はさらに大きな容量が必要になる

Raspberry Pi OSにSSHで接続

スタートメニューを右クリック→ファイル名を指定して実行
名前に「ssh pi@raspberrypi」を入力して、OK
初回のみ、Are you sure you want to continue connecting (yes/no)?が出たら、yesを入力
pi@raspberrypi's password:が出たら、raspberryを入力

初回はRaspberry PiにRaspberry Pi OSをインストールしたmicroSDカード、LANケーブル、ACアダプタを取り付けて数分待ってから行う（EPGStationで録画を行う場合は、USBチューナー（PX-S1UD等）とB-CASカードを取り付けたUSBスマートカードリーダー（SCR3310等）も取り付ける）

タイムゾーン変更

英国標準時のままだとEPGStationの予約録画に失敗するので、日本標準時に変更する

sudo raspi-config nonint do_change_timezone Asia/Tokyo

スワップ容量の変更

RAM容量が少ないRaspberry Piの場合、EPGStationをインストールする際にnpm run buildでエラーになるので、スワップ容量を2GBに増やす

sudo sed -i -e 's/^CONF_SWAPSIZE=100$/CONF_SWAPSIZE=2048/' /etc/dphys-swapfile
sudo service dphys-swapfile restart

パッケージの更新

パッケージ一覧リストの更新、インストール済みパッケージの更新、不要パッケージの削除を行う

sudo apt-get update
sudo apt-get upgrade -y
sudo apt-get autoremove -y

ファームウェアのインストール

USBチューナーのPX-S1UDやPX-Q1UDを使う場合はファームウェアが必要なのでインストールしてから再起動する（PX-BCUDを使う場合は必要ない）

wget http://plex-net.co.jp/plex/px-s1ud/PX-S1UD_driver_Ver.1.0.1.zip
unzip PX-S1UD_driver_Ver.1.0.1.zip
sudo cp PX-S1UD_driver_Ver.1.0.1/x86/i386/isdbt_rio.inp /lib/firmware/
sudo reboot

wget、unzipはRaspberry Pi OSに標準でインストールされている

Node.jsのインストール

MirakurunとEPGStationの動作に必要となるNode.jsをインストールする

curl -sL https://deb.nodesource.com/setup_16.x | sudo -E bash -
sudo apt-get install -y nodejs

curlはRaspberry Pi OSに標準でインストールされている

arib-b25-stream-testのインストール

B-CASカードでスクランブル解除を行うためのデコーダーをインストールする

sudo apt-get install -y libpcsclite-dev pcscd
sudo npm install arib-b25-stream-test -g --unsafe-perm

gcc、g++、make、pkg-configはRaspberry Pi OSに標準でインストールされている。

Mirakurunのインストール

Mirakurun起動時に呼び出されるdvb-fe-toolが含まれているdvb-toolsと、Mirakurunをサービス起動するために必要なPM2と、PM2で動作するMirakurunのログローテートが行うためのpm2-logrotateをインストールしてから、Mirakurunをインストールする

sudo apt-get install -y dvb-tools
sudo npm install pm2 -g
sudo pm2 install pm2-logrotate
sudo npm install mirakurun@3.8.0 -g --unsafe-perm --production

Mirakurun 3.9.0-beta系はエラーが出てインストールに失敗するので、3.8.0を指定してインストールしている

Mirakurunのチャンネルスキャン

「-> no signal. [Error: no available tuners]」が表示される場合は再度やり直すか、Webブラウザで http://raspberrypi:40772 を開き、Mirakurun UIのStatusタブが開かれたら、StatusのTunerDevice Streamsが0になるまで待ってから再度行う

curl -X PUT "http://localhost:40772/api/config/channels/scan?type=GR&setDisabledOnAdd=false&refresh=true"
sudo mirakurun restart

BS/110度CSのチャンネルスキャンは下記のように行う

curl -X PUT "http://localhost:40772/api/config/channels/scan?type=BS&setDisabledOnAdd=false&refresh=true"
curl -X PUT "http://localhost:40772/api/config/channels/scan?type=CS&setDisabledOnAdd=false&refresh=true"
sudo mirakurun restart

DVBデバイスとして認識されるUSBチューナーの場合、Mirakurunのチューナー設定はインストール時に自動的に行われている
CATV（C13～C63）のチャンネルスキャンには対応していないので注意

EPGStationのインストール

RAM容量が少ないRaspberry Piの場合、npm run buildでエラーとなるので、スワップ容量を2GBに増やした上で、Node.jsの最大メモリ容量に2GBを指定する

sudo apt-get install -y git ffmpeg
git clone https://github.com/l3tnun/EPGStation.git
cd EPGStation
npm run all-install
NODE_OPTIONS="--max-old-space-size=2048" npm run build

pythonはRaspberry Pi OSに標準でインストールされている

EPGStationの設定

サンプルの設定ファイルをコピーして、設定ファイルを作成した後、パッケージでインストールしたFFmpegを使うためにffmpegとffprobeのパスを書き換える

cp config/config.yml.template config/config.yml
cp config/operatorLogConfig.sample.yml config/operatorLogConfig.yml
cp config/epgUpdaterLogConfig.sample.yml config/epgUpdaterLogConfig.yml
cp config/serviceLogConfig.sample.yml config/serviceLogConfig.yml
cp config/enc.js.template config/enc.js
sed -i -e 's/^ffmpeg: \/usr\/local\/bin\/ffmpeg$/ffmpeg: \/usr\/bin\/ffmpeg/' config/config.yml
sed -i -e 's/^ffprobe: \/usr\/local\/bin\/ffprobe$/ffprobe: \/usr\/bin\/ffprobe/' config/config.yml

EPGStationの起動とサービス登録

現在のユーザーでPM2の自動起動が行われるように設定した上で、EPGStationをサービスとして起動し、次回から自動起動するように現在の状態を保存する

sudo pm2 startup -u $USER --hp $HOME
pm2 start dist/index.js --name "epgstation"
pm2 save
cd ..

EPGStationの動作確認

Webブラウザで http://raspberrypi:8888 を開いて、EPGStationのWebインターフェイスを表示する