開発環境を整える

Qtアプリを作りたい思いから、具体的な手順を示してくれたハッキングLinuxザウルスを入手して、ichitokumeiさんの書かれた記事を元にサンプルQtアプリのビルドまで行ってみた。
ハッキングLinuxザウルスの発売からずいぶんと時間が経ってしまったのは、忙しいのも理由だけど、やはり手順が煩雑なのが気軽にプログラミングできない原因じゃないかと思って、くだらない文句(自己解決したQ&A)を並べてみた。
環境はSL-C760(ノーマルカーネル)、開発環境はZGCC(2.02)、エディタはZEditorといった感じ。

くだらないQ&A(番外編)

SL-C760で文字入力している際、ノートPCのようなスタイルで打とうとするとキーを入力する反動でやがて液晶が突然完全に開いてしまう。
我慢する
この文章をザウルスで入力する際、「マウントスクリプト」と入力した後、「マウント」と入力しようとすると「マウントスクリプト」が表示されてうっとおしい。
gakuoffを導入する
ZEditorの初期設定が画面右端で折り返す設定でない為、こういった文章を入力する場合に全体を見通せない。
表示から折り返しを選択する
そもそもUNIX系OSにはCコンパイラが入ってて当然じゃないのか?
Embeddedと謳われてるし、内蔵メモリ少ないんだし、ターミナル標準じゃ入ってないんだから諦めろ。
シャープは何故セルフコンパイル環境のバイナリや開発手順を用意してくれないんだ?
開発手順とバイナリがSL-A300の頃から放置プレイなので言うだけ無駄じゃないかと。

くらだないQ&A

ZGCC2のマウントスクリプトmntzgcc.shはマウントしないと取り出せない
手動でマウント後、取り出す
ZGCC2の環境設定スクリプトzgcc.shはライブラリのシンボリックリンクを張る処理が含まれているので最初だけはrootで実行する必要がある
suしてから実行する
ZGCC2の環境設定スクリプトzgcc.shはスクリプト記述がbashに特化しているため、suした直後そのまま実行できない
suした後、bashを起動してから実行する
ZGCC2の環境設定スクリプトzgcc.shは最初の一度しか必要のないライブラリのシンボリックリンクを張る処理が含まれている為、一般ユーザで実行した場合にエラーが出る。
エラーを無視するか、ライブラリのリンク処理をmntzgcc.shに移植する
C言語で必須となる「`」、「{」、「}」がキートップに表示されていない
Shift+Fn+「-」、Shift+Fn+「,」、Shift+Fn+「.」で入力できる。またはKeyHelperを導入する。
教科書としているハッキングLinuxザウルスが分厚く、サイズが小さいため、ザウルスの前に開いて置くのに苦労する
我慢する
改行コードの都合などからviエディタでソースを記述するのが好ましいと思うが、ZEditorで同等の入力を行うための設定(文字コード、改行コード)が判らない。
表示からオプションの動作を選択、シフトJIS改行コード付加をWinからNoに、出力ファイルの文字コードを自動からEUCに設定して入力する。既に入力したファイルは一度文字入力&削除を行いファイルを改変してから保存すれば変換される。以後はシフトJIS改行コード付加をWinに戻していても、EUCのファイルなので改行コードが改変されることはない。
ビルド手順を記録したい
historyコマンドを使う。作業前にhistory -cで履歴をクリアしておいてから作業開始。終わったらhistory -w ファイル名でファイルに保存できる。

開発環境が出来たので

ハッキングLinuxザウルスのサンプルは無事ビルドできた。あとはソースを少し改変して挙動の変化を確認して、プログラミングを楽しんだり、Qtのライブラリを眺めて、1つずつ使ってみたり、Qt初心者講座みたいなのがWeb上にあるので、これをQtopiaに合うように手直しして順次やってったりできる。
Qtアプリのソースは公開されてるものが沢山あるので、自分でビルドするのも面白そう。サンプルとかと同様ちょっと改変してビルドとかが出来るようになる。