VNCクライアントを使ってみる

ザウルスのQtopia上で動作するVNCビューワとしてはKeypebbleってのがあったんだけど、2003年末にはOpie用になってしまって実質的にQtopiaでは動かなくなってしまった模様。てな訳で使えるヤツを探してみた。

VNC Viewerのインストール

Keypebbleの2003年8月7日時点のCVSから取得したソースを元に独自に改変を行い、2003年11月7日時点のCVSから変更箇所をバックポートしたものを公開しているZaurus SL-C760で使いやすいようにkeypebbleを改造するから2003年11月7日に公開された「keypebble-c760-9.tgz」をダウンロードした。これがSDカードにあるとして以下のように適当なターミナルから操作してインストールする。

bash-2.05$ su
# tar zxvf /mnt/card/keypebble-c760-9.tgz -C /opt/QtPalmtop/bin/
keypebble-c760-9
# exit
bash-2.05$ exit

起動用アイコンの作成

あとは設定のホーム画面からホーム画面設定を開き、タブ:からアプリケーション、アプリケーション:からヘルプを選んで、画面下部の左から3つ目にあるファイルのアイコンを押すと、アプリケーション追加のダイアログが開くので、名前に「VNC Viewer」を入力、ソフトウェアの「...」ボタンを押して「keypebble-c760-9」を選び、OKを押してホーム画面設定を閉じる。

起動用アイコンの初期設定

アプリケーションのホーム画面に出来たVNC Viewerのアイコンを長押ししてプロパティを開き、アプリケーションをVGA(480×640ドット)の画面に最適化して実行するのチェックを外した後、OKを押してプロパティを閉じる。

動作に必要なパッケージ

完全消去(フォーマット)したSL-C700(1.50JP)に入れてみたが、これだけで動作した。予め、何らかのipk(opie-keypebbleやqtopia-x等)をインストールしておく必要はない模様。

初回設定

VNC Viewerを起動すると画面上部に左からファイル、フォルダ、ごみ箱の3つのアイコンが、下部にブックマーク(接続先)の一覧(初期状態では空)があるので、ファイルのアイコンでブックマークを新規作成する。
ServerタブのHost Nameに接続先のホスト名(残念ながらポート番号は5900固定で指定できない模様)、Passwordに接続パスワード、Bookmark Nameに任意の接続先名称(ブックマークの一覧で表示される名前)を入力してOKを押せばVNCサーバに接続される(もちろん、予めネットワークに接続しておく必要がある)。
必要に応じてDisplay NumberやOptionタブ、Encodingsタブ等もいじってやれば良いと思う。次回からはブックマーク一覧に作成したものが表示されているので、これを選択してOKを押すだけで接続される。尚、ブックマークは~/Settings/フォルダにkeypebbleフォルダが作られ、ここにbookmarksって名前のテキストファイルとして保存されている。

基本操作

画面を押すとマウスの左クリックになる。右クリックは画面右下の三角ボタンを押して表示されるメニューからNext Click is Right Clickを選んだ後に画面を押せば右クリックになる。同様にNext Click is Double Clickを選んだ後に画面を押せば左ボタンのダブルクリックになる。
このメニューからFull Screenでフルスクリーンの切り替え(Stop Full Screenでウィンドウモードへの切り替え)、Send Contrl-Alt-DeleteでCtrl+Alt+Deleteの送信、DisconnectでVNCサーバから切断が行える。
キー操作は基本的にザウルスのキー刻印がほぼそのまま使用できるが、フルスクリーンでない場合はCancelキーでVNC Viewer終了ダイアログの表示、Tabキーの後にSpaceキーで画面右下の三角ボタンを押したときのメニューが表示される。

入力できないキー操作を解消する方法

Ctrlキー、Altキーを定義してあればこれを使うことも出来るし、同様にMetaキーを定義しておけば、Meta-1〜9でF1〜F9等のファンクションキーや日本語入力キーの操作を行うことも出来る。詳しい操作はZaurus SL-C760で使いやすいようにkeypebbleを改造するの「11月6日一部修正」以降に書いてある。
これらの操作を行うにはKeyHelper Appletをインストール後、Zaurus SL-C760で使いやすいようにkeypebbleを改造するから2003年11月6日に公開された「keyhelper.xml-2.tgz」か、2003年10月30日に公開された「keyhelper.xml.tgz」をダウンロード。例えば前者がSDカードにあるとして以下のように適当なターミナルから操作して使用する。

bash-2.05$ tar zxvf /mnt/card/keyhelper.xml-2.tgz -C ~/Settings/
keyhelper.xml
bash-2.05$ khctl reload
qcop QPE/KeyHelper reload()
Display size = 480x640
bash-2.05$ exit

以後、Mailキーを押すとタスクバーに「Wait for Function on」と表示されてMetaキーが押されたことになり、もう一度押すと解除されて「Wait for Function off」と表示されるようになるので、Mailキーを押してから離して、Qを押すとAlt+半角/全角が押されたことになり、日本語入力モードをON/OFF出来る。