プロバイダリストの追加

データ通信カードを特定するためのファイルの追加

昨日に引き続いて、LANや無線LAN以外のデータ通信カードの追加をやってみる。
何故かauでのデータ通信関連はSL-C3100になっても未だに入ってない。本当はSUNTAC i-Card typeA(AS-10C)があればいいんだけど無いので、セルラー時代のPacketOneカード(APC6-40)をCF to PCMCIAアダプターに繋ぐのを前提にカードを特定するためのファイルを作ってみる。
“/opt/QtPalmtop/etc/inetwizard/devices”フォルダに下記の内容で“apc6-40.conf”を作成する。

[Info]
Name = cellular PacketOne Card [APC6-40]
DevType = others
[Help]
Name = cellular PacketOne Card [APC6-40]
Name[ja] = セルラー PacketOneカード APC6-40
Order = 590
Protocol = dialup aunet PDC ASYNC PacketOne PacketWIN
Tapple = "cellular", "APC6-40 PacketOne Card"
[Properties]
initcmd = 
  • DevTypeはボーダフォンの通信カードなどと同じothersを指定。
  • OrderはFOMAが050〜052、PHS系が085〜234、通信専用PHS系が295〜320、Vodafoneが500〜502、i-Card typeF1が600を、機種ごとに5か10ごとに使っているので、590あたりを使ってみた。
  • Protocolはダイヤルアップ接続が出来る場合、dialupを指定。加えて、通信方式ごとに設定コマンドやアクセスポイントが異なる場合に備えて、このカードが対応しているPDC(携帯電話 9600bps)に加えて、ASYNC(cdmaOne 14400bps)、PacketOne、PacketWINを勝手に作って追加した。これらは“isp”フォルダのプロバイダリストの中で指定することで対応づけができる。
  • initcmdは初期化用のATコマンドを指定する。今回は取扱説明書が手元に無くてATコマンドが判らなかったので空にしている。

この他、[Help]ブロックにFamilyで機器名を指定した親ファイルと、[Help]ブロックにParentで親と同じ機器名を指定した子ファイルを作り、子ファイルには通信方式を決める電話番号への付加文字列を[Properties]ブロックのphone_suffixで指定して、通信方式ごとに子メニューから選択させることも出来る。

バイスタイプの新設

SL-C760等には先ほどのファイルで指定したDevTypeにothersが無い。これは“/opt/QtPalmtop/etc/inetwizard/devtypes”に“09others.conf”を以下の内容で作成すれば追加できる。

[Info]
Type = dialup
DevType = others
[Help]
Title = Other CF Type Communication Card
Title[ja] = その他の通信カード
[Properties]
atdial = ATDT
crtscts = 1
speed = 115200
connectdelay = 1000
[Wizard]
devlist_guide = CF Card 型通信カードの種類を選択してください
dial_need = 0
prov_guide = 接続したいプロバイダー名を選択してください<br>※一覧にない場合は「その他のプロバイダー」を<br> 選択してください
ess_need = 0
wepdef_need = 0
wep_need = 0
ip_show = 0
dns_def = 0

内容はSL-C1000に入ったのそのまま。

プロバイダリストへの追加

選択できるプロバイダは“/opt/QtPalmtop/etc/inetwizard/isp”フォルダにあるファイルが一覧として表示されるので、auの携帯電話でデータ通信をする時に使えるau.NET(PacketOne)も“aunet.csv”で作成してみる。これは先ほどまでとは違い、改行コードがCR+LF、日本語はシフトJISというメモ帳でも作成できるファイルになってる。

Title,au.NET
protocol,aunet
LastUpdate,2005/11/17
phoneno_def,9999
user_def,au@au-net.ne.jp
pass_def,au
dns1_def,210.196.3.183
dns2_def,210.141.112.163
acname_def,au.NET
  • Titleとacname_defにはプロバイダ名を書く。日本語が含まれても良い。
  • protocolにはカードを特定するファイルで書いた対応プロトコルを書く。今回は先ほど指定したaunetを指定している。普通のプロバイダならdialupだけ書けば良い。
  • 「,」だけを書いた行で行間を見やすく空けることも出来る。これは意味のない行として無視されるみたい。

あとは見れば判ると思うので省略。もちろん、各項目を選択させたり、入力させるようにも出来る。この辺は説明がどっさり入ったサンプル“/opt/QtPalmtop/etc/inetwizard”フォルダの“template.csv”を見ると大抵判る。