Moto Z等でHDMI出力が可能になるMoto Mods

かなり前に開発者用Moto ModsのMoto Mods Development Kit(MDK)が、MDKのディップスイッチ設定の変更と、専用アプリから某所で公開されているファームウェアを流し込むだけで、MDKのmicroUSBコネクタをSlimPortとしてSlimPortアダプタを繋いでHDMI出力アダプタに出来ると知った。
Moto Mods Development Kit(SJYN1622A)はelement14から購入できるが、日本から直接注文は出来ないみたいなので、element14を取り扱う日本の業者の1つである合同会社バクスから購入した。バクスではメーカー名をMOTO MODSとして取り扱っている模様。価格は税抜16,170円、銀行振込での支払いは法人のみで個人だと代引き支払いしか出来ない。代引き手数料は税抜400円。佐川急便なので代引き支払いにはクレジットカードも使える。
尚、注文後に「他にお探しの部品はございませんか?」とメールが送られてきたが、自動応答メールのようで、特に返信しなくてもちゃんと発送される模様。
パッケージは他のMoto Mods製品と同様。本体と日本語を含む多国語対応の取扱説明書が入っている。

本体はturbopowerパックよりも厚めだけど、バッテリーとか入ってないので300mAh程度の小容量バッテリーを搭載しているらしいがすごく軽い。背面の半透明なカバーは下部の凹みにツメをかけて少しずつ外すと、取り外せる。

中には標準の両面ユニバーサル基板(スルーホール)が取り付けられているが下側を引っ張って本体と接続しているコネクタを外して、取り外しておく。

右側面には上から1、2、3の数字が振られたコネクタがある。1がUSB Type-Cのデバッグコネクタで、JTAGやシリアルコンソール等で使える。2がUSB Type-Cの汎用コネクタで、USBホスト&USBクライアントで使える。3がmicroUSBのMyDPコネクタ(SlimPort)で、HDMI接続やUSB2.0ホストで使える。これらは背面左上のDIPスイッチで機能を設定できる。

DIPスイッチはON/OFFできる4つがAとBの2組あり、購入状態ではすべてOFFに設定されていた。USB-3のmicroUSB端子をMyDPデバイス(SlimPort)として扱うためにA3をON、A4をOFFに設定。あと、Moto High-speed Bridge(MHB)を有効にするためにA1をON、A2をOFFに設定しておく必要もあるらしいので設定しておいた。

この状態でMoto Mods Development Kit(MDK)をMoto Z等に取り付けると、HDK-BLINKYという名前のMoto Modsとして認識した。どうやらバッテリーデバイスとして認識しているようで、電池モードの選択が行える状態だった。Moto ModsマネージャからMoto Modsのアップデートが来たので新しいソフトウェア(0.162)をダウンロード&インストール。
とりあえず、このままではHDMIアダプタ(SlimPortアダプタ)として使えないので、MDK UtilityをPlayストアからインストールして開く。Moto Mods StatusとしてNameがMDK-BLINKY、VIDが0x00000312、PIDが0x00010403、Firmwareが0x000000A2、Package Nameがcom.motomodsdev.mdkutilityになっていることを確認。

ModeはExample modeになっているので、SET MODEでDeveloper modeに変更。

Moto Mods StatusはNameがFirmware、VIDが0x00000042、PIDが0x00000001、Firmwareが0x0000001F、Package NameがDefaultに変わった。Moto Modファームウェアのアップデートを促されるので続行。
MDK-POWEREDってバッテリーデバイスに認識が変わり、Moto Mods StatusもNameがMDK-POWERED、VIDが0x00000042、PIDが0x00000001、Firmwareが0x0000010A、Package NameがDefaultに変わった。
HDMIアダプタとして使うためのファームウェアをダウンロードすべく、Screen mirroring a Moto Z to HDMI, with the Moto Mod Development Kit (MDK)のページを開いて、Instructionsの2番目にあるDownload the MDK-COMPUTE firmwareから「nuttx.tftf」を開く。

Googleドライブで開かれて「サポートされていないファイル形式です。」と出るが、右上の3点ドットメニューからダウンロードを選択することで、ダウンロードのフォルダにダウンロードできる。
これをMDK UtilityのFirmware UpdateのSELECT FILE(S)でnuttx.tftfを選択してPERFORM UPDATEでファームウェアを書き換える。

未認定デバイスが接続されましたと出たら、アクセスを許可する。これでMoto Mods StatusにはNameがMDK-COMPUTE、VIDが0x00000042、PIDが0x00000001、Firmwareが0x00000001、Package NameがDefaultとして認識されるようになり、以後はMoto Mods Development Kit(MDK)を取り付けた際にプロジェクタはONと表示されるようになる。
あとはSlimPortアダプタでテレビ等にHDMI接続すれば数秒でMoto Z等の画面が表示される。スマートフォン側が縦画面の場合はテレビの横画面の中に縦画面が左右黒帯が付いた状態で表示される。当然ながら表示される解像度はMoto Z等とは異なる。これでプロジェクターMods相当として認識されるHDMIアダプタModsが手に入った。
SlimPortアダプタはkwmobileのケーブルタイプを使用した。
[asin:B010VJBGCK:detail]
TAKETYONはkwmobileのアダプタタイプを使用していた。