手持ちの携帯電話はBluetooth接続に対応したauのA5504T(東芝製)。これとLink EvolutionのBluetooh CF CardをSL-C760に差し込んでBluetooth接続ができるようにセットアップする。
BlueZのインストール
海外版ザウルスのソフト登録サイトであるelsi(Embedded Linux Software Index)からBrowse Software→Driversと辿って、BlueZ bluetooth stack and driversをダウンロードする。海外サイトだけど、ちゃんと国内でしか売られてないSL-C760も対応機種に入ってるので安心。
ちなみにBranchとして2種類あるので、SL-C760のLinux KernelのバージョンであるLatest Sharp ROMs (Kernel 2.4.18 based)から、現時点の最新版である2.3-2.4.18dを選択する。2005年1月22日にリリースされたばかりのようだ。
続いて「Click Here」を選択すると、Romsの選択になるので当然のようにSharp Rom v1.32を選択する。そして再び「Click Here」を選択するとダウンロードが始まる。
あとはダウンロードした「bluez-zaurus_2.3-2.4.18d_arm.ipk」をインストールするだけ。特に再起動は必要ない。
A5504Tの機器アドレスの取得
Bluetooth接続に必要な機器アドレスはA5504Tの場合、右上のBluetoothボタンからBluetoothメニュー→Bluetooth設定→自機情報でも調べられるが、Vodafone 702NKのように確認できない機種もあるので、ザウルスで調べる手順でやってみる。
A5504TのBluetoothメニューからハンズフリー通話を接続待ち開始(要するにBluetooth接続を受け付ける状態)にしておき、ザウルスにBluetooth CF Cardを差し込んで、ターミナルを開いて「hcitool scan」と入力すれば、しばらくしてA5504Tの機器アドレスが表示される。
bash-2.05$ hcitool scan Scanning ... 01:23:45:67:89:01 A5504T bash-2.05$
この場合は「01:23:45:67:89:01」がA5504Tの機器アドレスとなる。
Bluetoothの設定
ターミナルでの作業が苦手な人はアイコン長押しでルート権限を有効にしたZEditorで/etc/bluetooth/rfcomm.confを修正してもいいけど、ここではターミナルを開いてviエディタでやる手順を書く。
bash-2.05$ su # vi /etc/bluetooth/rfcomm.conf
11行目から見てみると、deviceの部分に機器アドレスとして00:11:22:33:44:55が入ってるので、これを先ほど調べたA5504Tの機器アドレスである01:23:45:67:89:01に書き換える。
続いて、その下にあるchannelの部分にDUNチャンネルとして1が入ってるので、A5504TのDUNチャンネル(ダイヤルアップ接続用チャンネル)である8に書き換える。(DUNチャンネルを調べる方法は知らない。A5504Tはたまたま8だと教えてもらっただけ。ちなみにVodafone 702NKはDUNチャンネルが3らしい。判らなければ1〜8の間で試せば良いカモ。)
# Bluetooth address of the device device 00:11:22:33:44:55; # RFCOMM channel for the connection channel 1;
本当に続いて/etc/bluetooth/pinと/etc/bluetooth/givepinにPINコードを設定する必要があるんだけど、デフォルトでPINコードとして「1234」が入ってるので、このまま使うことにする。(初回のみ、ダイヤルアップ接続時にA5504Tで、パスキー入力として、このPINコード「1234」を入力することになる。)
もちろん、セキュリティを意識するならPINコードを任意の数字4桁に書き換えたほうがいい。
ダイヤルアップ接続の設定
プロバイダとしてauの携帯電話で誰でも使えるau.NETを使うことにする。うちはWIN端末じゃないのでPacketOneの場合の接続先を使うことにする。
- 設定のホーム画面から、ネットワーク設定を選択する。
- 無線LANの部分をダイヤルアップ接続に変えて、追加を選択する。
- PPPダイヤルアップ接続[赤外線]を選択する。
- 名前に「au.NET」、ユーザー名に「au@au-net.ne.jp」、パスワードに「au」、電話番号に「9999」を入力する。
- ネットワークのタブを選択し、ネームサーバーの自動検出のチェックを外して、プライマリーDNSに「210.196.3.183」、セカンダリーDNSに「210.141.112.163」を入力する。
- モデムのタブを選択し、初期化コマンドに「ATZ」を入力する。
- OKボタンを押して、最初の画面に戻る。
- 必要に応じて「自動」のチェックを入れ、Cancelボタンを押して終了する。
このままでは、赤外線でのダイヤルアップ接続なので、これをBluetooth接続になるように設定ファイルを書き換える。(これも別にZEditorで行ってもいい。)
/etc/ppp/peersディレクトリにIRDAで始まる名前の設定ファイルが出来ているハズなので、ターミナルから以下の手順で確認する。
bash-2.05$ ls /etc/ppp/peers BT-GPRS BT-LINUX BT-WINXP IRDA1110405435 bash-2.05$
この場合は「IRDA1110405435」が設定ファイルなので、viエディタで書き換える。
bash-2.05$ su # vi /etc/ppp/peers/IRDA1110405435
2行目に「115200」と書かれた行が見えるので、これを「/dev/rfcomm0 115200」に書き換える。FOMA F900iTの場合は、その直下に「asyncmap 800000」って行を追加する必要があるそうな。
noipdefault 115200
Bluetoothモジュールを有効にする
使う前にBluetooth関連のプロセスを再起動して有効にしておく、面倒だったらザウルスそのものを再起動してもいい。これは初回のみやっておけば以後必要ない。
bash-2.05$ su # /etc/rc.d/init.d/bluetooth restart Shutting down Bluetooth... Done. Starting Bluetooth... Done. #